ドリブルの上手さ≠サッカーの上手さ
- サッカースクール regla
- 2023年1月8日
- 読了時間: 7分
あけましておめでとうございます。
選手はもちろんのこと、保護者、施設を使わせていただいている皆様の支え合って、当初は3名で始まったReglaSportsも、無事に新年を迎えることができました。
今後も選手の成長につながる指導を心掛けてまいりますので、改めまして、本年もよろしくお願いいたします。
さて、堅苦しい挨拶はここまでにして、新年一発目の練習は金曜日、低学年の部から始まりました!
嬉しいことに、新年早々体験参加の選手2名に加えて、普段は別の習い事などで来られない選手が参加してくれたりと、幸先の良いスタートを切れました!
まずはワンバウンドリフティングから!
普段はネットを使ってボールにミートする練習から始めるのですが、この冬休みに、選手たちがボールを蹴ってくれていたかを確かめるために、あえて、その練習を飛ばしました。
印象としては、全体的にリフティングの安定感が増したなと感じました!
この冬休みに、選手たちにはワンバウンドリフティング30回を目標として伝えていたのですが、その成果か、ボールを余計に高く蹴る選手はいませんし、自分でインサイドや逆足を使い、中にはノーバウンドリフティングができるようになった選手もいました!
目標をクリアできなくて悔しがっている選手もいましたが、悔しいと感じられるということは、やりたい気持ちとできそうな手応えがあるということです!
まだまだミスは出ますが、それでも安定してボールをコントロールできる確率が上がってきたため、さらに繊細なコントロールが求められる練習として、この日は、選手たちの頭より高くボールを蹴るリフティングにも挑戦してもらいました!
ボールを高く蹴るために足を速く振ろうとすると、当然ミスが出ます。
きちんとインステップでボールを捉えられる選手は、足を振らずとも上にボールを蹴ることができるのですが、今度はボールが上に飛びすぎないように足の振りを調整しなければなりません。
その上、ボールが大きく動くので、ほんの些細な左右のずれが致命的になります。
なので、見た目以上に細かい技術が求められる練習ではあるのですが、しっかりとミートすること、丁寧に意識して取り組むことをこれまで伝えてきたので、初挑戦ながら、選手たちはリフティングにある程度の質を保つことができていました!
その後は細かいボールタッチ!
正しいやり方で、ポイントを意識しながら、足の正しい場所でボールを操るということはほとんどの選手ができているので、次のポイントはリズムに乗ること!
もちろん、そのリズムは早ければ早いほど良いのは間違いないのですが、まずはゆっくりでもいいので、常に同じリズムでボールに触るということがポイントです!
なぜなら、そうすれば選手は余裕を持ってプレーすることができるようになるからです!
例えば、それまで頭の中で「親指で弱く、親指で弱く、小指で強く、つま先の裏でボールを止める」と考えながらプレーしていた技があるとします。
しかし、リズムに乗ることができれば、これらすべてのポイントを「チョン、チョン、ドン、タン」などと簡略化することができますし、リズムに乗るということは一定のパターンで同じ動きを繰り返すということです。
動作をパターン化して流れ作業のようにこなすことで、余った脳のリソースを、顔を上げて周囲を見たり、腕を使って相手を抑えたりといった別のプレーに使うことができます!
そして、パターン化された動作は、そのリズムを早めるだけで次のレベルに向かうことができるので、動作を早めるためにこそ、ゆっくり同じリズムで動きをパターン化するという過程が大事なのです!
そして、今日の試合では選手たちの成長にとても役に立つ、ある素晴らしい現象が起きていました!
それは、黒チームがボールを持って攻め続けているにもかかわらず、黄色チームの守備にことごとく跳ね返され、黄色チームはたった数回のチャンスで2点を奪い、黄色チームが勝ったという試合に見られました。
正直、個人の技術や能力で言えば、有利なのは黒チームでした。
黒は毎回、ボールを持った選手が相手を1人、2人抜いてドリブル突破を狙います。
しかし、相手のゴールに近づけば近づくほど、相手の人数が増えていくので、3人目、4人目の選手が邪魔でシュートまで持ち込むことができず、打っても打っても黄色チームの選手にぶつかるだけで、まるでゴールの気配が感じられませんでした。
一方で、黄色チームのゴールシーンは、ボールを奪って大きく縦にパスを出し、相手の準備ができる前にミドルシュートを打ったり、中で待っている選手にパスを出してダイレクトでのシュートを入れるという場面でした。
これまで、僕はこのスクールで「自分が上手くなるための場所だから、自分が上手くなるためにドリブルにこだわっても良い」と選手に伝え続けてきました。
なので、これは黒チームの選手が悪く、黄色チーム選手が正しいという訳ではないです。
自分が上手くなるために、自分が楽しい、やりたいプレーをするということも、仲間と連携して協力しながら勝ちを目指すということも、どちらも正しい目標です!
しかし、事実として、サッカーが上手くなるためにドリブルを狙っていたはずの黒チームは、狙ったように試合を進められていません。
ドリブルが上手ければサッカーが上手いというのならば、明らかにドリブルの力は相手に勝っているはずの黒チームが勝てていないのは、おかしな話です。 なので、2試合目では、なぜ黒チームは攻めても攻めても点が取れないのか、なぜ黄色チームは簡単に点が取れているのかを試合の中で考えてごらん、と選手たちに伝えました。
すると、黒チームのプレーに変化が現れました!
それまで、黒チームには、常に相手に捕まらない位置でボールを要求しながら、ドリブルにこだわる仲間からボールを出してもらえなかった選手がいました。
その選手はボールに触れる機会が少ないので、一見するともっと動いて、ボールを追いかけないと上手くなれないよと言いたくなります。
しかし、不思議なことにどんなに攻めてもシュートできない黒チームの中で、その選手の場所にボールが転がっていた時には、毎回シュートまで持ち込めていたのです。
これは単純な話で、ドリブルで相手の中に突っ込んでいった時、シュートコースは相手を全員抜かない限り見えてきません。
しかし、相手が少ないところでボールを待っている選手の場所にボールが転がってきた時には、相手がいないのですから、シュートコースは丸見え。落ち着いてボールを止め、相手が寄ってくる前に蹴るだけで、簡単にシュートまで持ち込むことができます。
そして、もともと能力では勝っている黒チーム。
GKをしていた選手はコート全体が見えるので、常にその仲間が相手に捕まらない位置にいることと、その選手が最もシュートを打てているということに気付きました!
すると、顔を上げてドリブルをしながら、相手が近づいてきたら、その選手にパスを出すというプレーが、わざわざパスを使うよう伝えなくとも自然と増えていったのです!
さらに、3試合目では、それまでドリブル一辺倒だった黒チームの選手もそれに気付き、相手の中にドリブルで仕掛けはするのですが、無理だと感じたら顔を上げたドリブルから、意図的に相手の隙間を狙ってパスを狙うプレーが何度も何度も見られました!
結果、1試合目は0-2で負けたはずのチームが、2試合目では0-0、最後の試合では2-0と、プレーの違いが結果にも現れていました!
よく、強豪チームの指導者が「相手を引き付けてからパスをする」という話をしているのを聞いたことがありませんか?
そして、黒チームの選手たちが気付き、狙い始めた一連のプレーは、まさにドリブルで仕掛けて相手を引き付け、自分が捕まる前にフリーの仲間にパスをするというものではありませんか!
この成長、気付きは選手たちにとってとても大きなものです。
これまでは、ドリブルが上手い=サッカーが上手いだったので、自分が上手くなるためにプレーするよう伝え続けていたスクールでは、自身のある選手ほど、自分が上手くなるためのドリブル突破にこだわっていました。
しかし、ここから徐々に気付くはずです。ドリブルが上手いのは、サッカーの上手さの一側面に過ぎず、サッカーの上手さには様々な形があるのだと。
足が速いから、サッカーが上手い。パスが上手いから、サッカーが上手い。ボールを強く蹴れるから、サッカーが上手い。常に考えてプレーできるから、サッカーが上手い。
様々な上手さを知ることで、ドリブルだけのサッカーはパスを使うサッカーに、パスを使うサッカーは仲間と連携するサッカーに、仲間と連携するサッカーは相手を考えた上で、有効な策を考え、見つけて、実践する頭の良いサッカーに。
これから選手たちのプレーが大きく変わる、その一歩を今日、踏み出すことができました!







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